不動産担保ローンでおまとめするメリット・デメリットや注意点を解説

不動産担保ローンとは、不動産を担保にすることで無担保ローンに比べて比較的低金利で高額な融資を受けられるローンです。
不動産担保ローンで複数のローンをまとめることで、返済の負担を軽減できる可能性があります。金融機関によっては「おまとめローン」という商品を取扱っているところもあります。
ただし、不動産担保ローンでまとめることで手数料がかかったり、総返済額が増えたりする可能性もあるため、メリット・デメリットを把握したうえで活用することが大切です。
この記事では、不動産担保ローンでおまとめするメリット・デメリットや注意点を詳しく解説します。
不動産担保ローンでおまとめするメリット
2社以上の金融機関から借入れがある方は、ローンの1本化によって返済の負担を軽減できる可能性があります。
不動産担保ローンでおまとめするメリットは、主に以下の2つです。
- 適用金利を下げられる場合がある
- 返済の管理がしやすくなる
それぞれを詳しく解説します。
適用金利を下げられる場合がある
融資金額と返済期間が同じであっても、金利の違いによって月々の返済金額や総返済額が変わるため、低金利でローンを組むことが大切です。
不動産担保ローンは無担保ローンに比べて低金利な傾向があり、不動産担保ローンでおまとめすることで返済の負担を軽減できる可能性があります。
不動産担保ローンでは、債務者の返済が滞ったときに債権者は担保によって貸したお金を回収できるため、無担保ローンより金利が低めに設定されていることが多いです。
現在の金利で負担が大きいと感じている方は、不動産担保ローンで1本化する方法も選択肢のひとつです。
返済の管理がしやすくなる
複数の金融機関から借入れをしていると、返済金額や返済日を複数管理しなければなりません。返済を忘れてしまうと督促状が届いたり、遅延損害金が加算されたりする可能性があるため注意が必要です。
そのため、借入先を1本化することで返済の管理がしやすくなるでしょう。
不動産担保ローンでおまとめするデメリット
不動産担保ローンでおまとめするデメリットは、主に以下の2つです。
- 手数料がかかる場合がある
- 総返済額が増える可能性もある
それぞれを詳しく見ていきましょう。
手数料がかかる場合がある
不動産担保ローンで借入れする際は、事務手数料や印紙税、登記費用などの手数料・諸費用がかかります。金利が低くても、手数料や諸費用が高ければ借入時の負担が大きくなってしまう可能性があります。
また、既存ローンを一括返済する場合には、あらかじめ設定された繰り上げ返済手数料がかかる場合もあります。
なお、手数料や諸費用は金融機関によって異なるため、複数の金融機関を比較・検討しましょう。
総返済額が増える可能性もある
前述したとおり、不動産担保ローンは不動産を担保にすることで無担保ローンよりも比較的高額な借入れができることが特徴です。
ただし、借入額が多ければ返済期間が長くなるため、適用金利を下げられても総返済額は増える可能性があります。
そのため、ローンをまとめる際は、毎月の返済金額や総返済額をシミュレーションして、負担が軽減できるかを事前に確認しておきましょう。
不動産担保ローンでのおまとめが向いている具体的なケース
不動産担保ローンでのおまとめが向いている具体的なケースには、以下が挙げられます。
- 複数社からの高金利の借入れがある場合
- 毎月の返済負担が大きい場合
それぞれを解説します。
複数社からの高金利の借入れがある場合
前述しているように、無担保ローンは金利が高く設定されている傾向があります。たとえば、ノンバンク系のビジネスローンの場合、借入金額によっては法定の上限金利ちょうどで設定されているケースもあります。
いっぽう、不動産担保ローンは、無担保ローンに比べて金利が低く設定されているケースが一般的です。
そのため、複数社から高金利の借入れがある場合、不動産担保ローンに1本化することで利息の負担を軽減できる可能性があります。利息の負担を軽減できれば、その分資金に余裕が生まれるため、資金繰りの改善につながります。
毎月の返済負担が大きい場合
不動産担保ローンは、無担保ローンと比較して返済期間を長く設定できる傾向があるため、月々の返済負担を軽減できる可能性があります。
事業者向けのローンを例に挙げると、無担保ローンでは最長5年~15年の返済期間を設けているケースが多いですが、不動産担保ローンは、最長20年や30年の返済期間を設定できることも珍しくありません。
ただし、返済が長期化すれば総返済額が増えてしまう可能性があるため、事前にシミュレーションを行い、計画的に利用することが大切です。
不動産担保ローンでおまとめする際の注意点

ここからは、不動産担保ローンでおまとめする際の注意点を2つ解説します。
- 返済できなければ不動産が売却される
- ご自身の名義以外の不動産はトラブルに注意する
以下でそれぞれを詳しく解説します。
返済できなければ不動産が売却される
不動産担保ローンの債権者は、債務者の返済が滞ったときに担保の不動産を売却して貸したお金を回収します。
そのため、不動産担保ローンを利用する際は、無理のない返済計画を立てることが大切です。担保とする不動産を失ってしまうリスクがあることを理解しておきましょう。
ただし、数日の滞納で突然売却されるわけではありません。滞納が続く場合には、裁判所への手続きなどを行ったうえで売却されるため、返済が難しくなりそうなときは早めに金融機関に相談しましょう。
ご自身の名義以外の不動産はトラブルに注意する
金融機関によって異なりますが、不動産担保ローンは、ご自身の名義以外の不動産を担保にすることも可能です。しかし、返済できなくなると担保としている不動産が売却されてしまうため注意が必要です。
ご自身の名義以外の不動産を担保とする際は、名義人の同意が必要となります。名義人に担保リスクを十分に説明し、納得してもらったうえで担保にしましょう。
不動産担保ローンの申込方法
不動産担保ローンの申込方法は、金融機関によって異なります。たとえば、AGビジネスサポートの場合、お申込みからご融資を受けるまでの流れは、以下のとおりです。
- お問合せ
- お申込み
- 審査
- ご契約・ご融資
なお、不動産担保ローンの融資を受ける際は、本人確認書類や収入証明書類、固定資産評価証明書など、複数の書類が必要になります。必要書類は金融機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
事業者向け不動産担保ローンのご相談は「AGビジネスサポート」へ
AGビジネスサポートでは、事業に必要な資金を準備したい法人・個人事業主の方に「不動産担保ローン」をご提供しています。
「不動産担保カードローン」(詳細はこちら)では最高5,000万円(個人事業主の場合は最高2,000万円)、「不動産担保ビジネスローン」(詳細はこちら)では最高5億円のご融資が可能です。
どちらの不動産担保ローンも簡易診断最短1日、ご融資まで最短3日のため、ビジネスのスピードに合わせてご利用いただけます※1※2。
不動産担保ローンをご検討中の法人・個人事業主の方は、ぜひAGビジネスサポートへご相談ください。
※1申込時間帯によっては対応できない場合があります。※2本審査の結果、ご希望に添えない場合もございます。
※法人契約の場合は原則代表者の連帯保証が必要です。また、担保提供者の連帯保証が必要な場合があります。
不動産担保ローンでおまとめするメリット・デメリットを理解したうえで活用しよう
不動産担保ローンで複数のローンを1本化すれば、適用金利を下げられたり、返済の管理がしやすくなったりする可能性があります。
ただし、手数料がかかる、総返済額が増える可能性があるといったデメリットもあるため、特徴を把握したうえで活用することが大切です。
不動産担保ローンを利用して借入れを1本化する際は、メリット・デメリットを把握したうえで検討しましょう。
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- 監修者
- 竹下 昌成(たけした あきなり)
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- プロフィール
- 大家業、TAC講師、竹下FP事務所代表。1971年生まれ。兵庫県西宮市在住。立教大学卒業後、地銀やノンバンク、住宅メーカーFPを経て現職。30歳から大家業をスタート、45歳でFIRE。年間家賃収入3,600万円。得意分野は住宅購入と不動産投資。
- 資格情報
- CFP、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザーほか
- https://mbp-japan.com/hyogo/fp-takeshita/