不動産担保ローンの借り換えとは?メリット・デメリットや借り換えの流れについても解説

車や家など大きな買い物をするときや、事業を今よりも成長させたいと考えるとき、ローンの利用を検討する方は少なくありません。
ローンには、住宅ローンやカーローンなど使う目的が決まっているものもあれば、使いみちが設定されていないものもあります。不動産担保ローンは、使いみちが定められていない比較的自由度の高いローンです。
本記事では、不動産担保ローンや借換えの基礎知識や、借換えのメリット・デメリットについて解説します。
不動産担保ローンとは?
不動産担保ローンとは、マンションや戸建てなどの不動産を担保としてお金を借りる仕組みです。不動産の価値に応じて、借入れできる金額が決まります。
担保とする不動産には、自宅はもちろん、相続した不動産や所有者から同意を得た不動産も含まれます。
不動産担保ローンの特徴は、主に下記の3点です。
- 住宅ローンなど目的が決まっているローンとは異なり、自由に使いみちを選べる
- 一般的に、無担保ローンと比べて低金利で借りられる
- 不動産の価値によっては、高額な借入れができる
別の不動産を買う時や事業性の資金など、さまざまな理由で資金が必要なとき、目的に関わらず融資を受けられます。
また、無担保ローンよりも低金利で契約できるケースが一般的ですが、これは、不動産という物的担保により債権回収の確実性が高まるためです。
不動産の価値が高く評価されると、高額なお借入れができる場合もあります。
不動産担保ローンの借り換えとは?
「借換え」とは、現在借入れているローンを一括返済し、新しくローンを組み直すことです。
より条件のよいローンに借換えることで、総返済額や手数料などを抑える効果が期待できます。
不動産担保ローンは、金融機関によって不動産の担保評価が異なります。他社の不動産担保ローンで、金利や返済期間など条件がよいローンが見つかったら、借換えを検討してみましょう。
不動産担保ローンを借り換える3つのタイミング
不動産担保ローンの借換えを考えるタイミングは、下記の3つです。
- 毎月の負担額を減らしたいとき
- 好条件での融資を受けたいとき
- 不動産を譲渡されたり相続したりしたとき
毎月の返済金額を高めに設定し、短い期間での返済をめざす方もいるでしょう。しかし、事業計画の変更やコロナなどの外部要因の発生によって、収支のバランスは変化します。
ローンの返済金額を負担に感じるならば、借換えのタイミングです。返済期間を延ばせば、毎月の負担は軽くなります。
無担保ローンなどを契約していて、金利や手数料など条件がよいローンを探しているなら、不動産担保ローンも借換え先の候補になるでしょう。一般的に、無担保ローンよりも不動産担保ローンの方が、金利を抑えられるためです。
また、相続・譲渡された場合、新たな不動産も含めて担保に借換えをすることで、返済金額が減る可能性があります。
不動産担保ローンの借り換えのメリット

ここで、借換えによるメリットについて解説します。
借り換えによって返済総額を抑えられる可能性がある
借換えるメリットを考えるうえで、大切なポイントは「金利」です。金利とは、借りるお金に対する利息(貸借料)の割合をいいます。
現在借りているローンよりも低い金利のローンに借換えれば、総返済額が減る可能性があります。同じ返済期間であれば、金利差分が減額されるためです。
ただし、総返済額は返済期間などその他の条件によっても左右するため、事前にしっかりシミュレーションをしましょう。
毎月の負担を軽減できる
返済金額を高く設定している場合、低金利の不動産担保ローンに借換えることで、毎月の負担を軽くできる可能性があります。また、既存のローンから返済期間を延ばせば、無理のない返済ができるでしょう。
更新型ローンに加入している場合、長期返済型に借換えれば、更新時の手数料をカットできる可能性が高いといえます。
しかし、金融機関によって審査や契約内容は異なるため、申込む前に一度相談してみることをおすすめします。また、単純に現債権の借入期限だけを延長すると”リスケ”と捉えられて以降の借入に影響を及ぼす可能性もあるため注意しましょう。
借入可能額が増す可能性がある
現在のローンを借入れた時点よりも、返済能力や不動産の価値が上昇していれば、借入れできる額が大きくなる可能性があります。
借入額を増やしたいと考えている方は、あらためて不動産の評価を確認してみましょう。審査基準は金融機関によって異なるため、まずは相談してみてください。
不動産担保ローンの借り換えのデメリット
ここで、借換え時に気をつけるべき点を説明します。
借り換え手続きでコストや手間が生じる
借換えの手続きを行う際は、コストや手間がかかります。
借換え時に発生する主な諸費用は、次のとおりです。
- 現在のローンの繰上手数料
- 新しいローンの事務手数料
- 登記に関する費用
- 印紙代
もし借換えを考えているならば、生じる諸費用と比べて、どのくらい利息などを抑えられるか事前に確認しなければなりません。
借り換えても必ず返済額が減るわけではない
借換えをすれば、必ず返済額が減るわけではない点に注意しましょう。審査の結果次第では、現在のローンよりも金利が高くなるケースもあります。
不動産の価値が下がったり、転職などで返済能力が下がったと判断されたりした場合は、借換えしない方がよいでしょう。
すぐに借り換えができるとは限らない
借入れるには、平均で数日から数週間程度かかります。多くのカードローンのように、即日で借りられるものではありません。
また、返済が滞った場合、不動産を手放すことになります。不動産担保ローンは、その名の通り「不動産を担保にしている」ことを忘れてはいけません。
借入れる前に、しっかりと返済計画を立てておくことが大切です。
不動産担保ローンの借り換えの流れ

借換えは、下記のような流れで手続きを進めます。
- 金融機関へ相談・仮申込み
- 事前審査を通過
- 本申込み
- 本審査を通過
- 既存ローンの金融機関へ連絡、借換えすることを申し出する
- 借換え先へ必要書類を提出し手続きを進める
- 既存ローンの返済手続きとタイミングを調整して借換え先からの借入実行
本申込みをする前に、本当に借換えを行うメリットがあるかをしっかり確認しましょう。また、借換え先からの条件提示があった際は、それを根拠に既存ローン先に金利など条件交渉を試してみるのも一手です。諸費用が安くすむ可能性がありますので、覚えておきましょう。
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対応・手続きの迅速さを重視する方は、AGビジネスサポートへ相談してみてはいかがでしょうか。
※法人契約の場合は原則代表者の連帯保証が必要。担保提供者の連帯保証が必要な場合があります。
まとめ
不動産担保ローンの借換えは、金利の見直しを行なったとき・月々の返済額を負担に感じたとき・不動産を相続や譲渡されたときの3つのタイミングで検討しましょう。
借換えることで、総返済額や毎月の負担額を軽くできる可能性があります。また、借換えを決める前に、さまざまな条件を考慮したシミュレーションを行うことが大切です。
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- 監修者
- 竹下 昌成
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- プロフィール
- プロフィール:大家業、TAC講師、竹下FP事務所代表。1971年生まれ。兵庫県西宮市在住。立教大学卒業後、地銀やノンバンク、住宅メーカーFPを経て現職。30歳から大家業をスタート、45歳でFIRE。年間家賃収入3,600万円。得意分野は住宅購入と不動産投資。
- 資格情報
- CFP、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザーほか
- https://mbp-japan.com/hyogo/fp-takeshita/