後払い(ツケ払い)ファクタリングとは?種類や利用の流れ、違法性について解説

後払い(ツケ払い)ファクタリングとは、後払いで購入した商品・サービスを買い取ってもらうなどの方法で早期に現金化できるサービスです。
即日に資金調達できる利便性から、利用を検討している方もいるのではないでしょうか。
後払い(ツケ払い)ファクタリングは違法ではありませんが、高い手数料を取られたりトラブルに巻き込まれたりするリスクも高く、金融庁や消費者庁が警鐘を鳴らしています。
本記事では、後払いファクタリングの仕組みや種類、一般的なファクタリングとの違い、メリット・デメリットを解説します。安全に利用できるファクタリングも紹介するので、ぜひご覧ください。
後払い(ツケ払い)ファクタリングとは
後払い(ツケ払い)ファクタリングとは、後払いで購入した商品やサービスを売却するなどして現金化するサービスのことで、「後払い現金化」ともいいます。
商品の代金を渡す前に、後払いファクタリング会社から手数料を差し引いた金額がお支払いされ、後日に商品代金を決済する仕組みです。
一般的なファクタリングとは異なるので、仕組みを正しく理解しておきましょう。
後払いファクタリングと一般的なファクタリングの違い
一般的なファクタリングは、売掛債権を買い取ってもらうことで入金期日前に資金化できるサービスです。
売掛債権をファクタリング会社に売却し、手数料が差し引かれた金額がご入金される仕組みで、法律上の「債権譲渡契約」にあたります。
いっぽう、後払いファクタリングは形式的には商品の売買ですが、貸金契約に該当する恐れがあります。
「先払い現金化」も後払いファクタリングと混同しやすいため注意しましょう。先払い現金化は、利用者から商品を買い取ることを装って買取代金が支払われ、後日キャンセル料(違約金)の名目で買取代金より高い金銭が請求される仕組みのサービスです。
こちらも金融庁などで注意を呼び掛けており、貸金業に該当するリスクがあります。
後払いファクタリングの種類

後払いファクタリングには、いくつか種類があります。以下では代表的な2つを見ていきましょう。
- 商品転売形式
- 宣伝報酬形式
後払いファクタリング①商品転売形式
商品転売形式は、多くの後払いファクタリングで採用されている方式です。
後払い決済できるスマホアプリやプリペイドカードを利用し、業者が指定する商品を購入すると、買取金額が入金される方法です。
業者指定のサイトで商品を購入すると、そのまま業者が買い取ってくれます。業者による買い取り後すぐに口座に振り込まれるため、即日の現金化が可能です。
後払いファクタリング②宣伝報酬形式
宣伝報酬形式は、後払いで商品を購入してレビューを投稿すると、報酬(広告宣伝活動の協力金)を受け取れる方式です。
多くの場合、購入する商品はすぐに受取りが可能なデジタル商品であるため、即日に報酬を受け取れます。
後払いファクタリングのメリット
- 早期に資金調達ができる
- 融資を受けられない方でも利用できる
- 信用情報に影響を与えない
早期に資金調達ができる
後払いファクタリングを利用すると、申込んだ当日中に資金調達できます。急ぎでお金が必要な場面でも対応しやすいでしょう。
また、多くは24時間365日いつでも申込みでき、WEBで手続きが完結するためスムーズです。なかには、申込みから最短10分程度で入金されるサービスもあります。
融資を受けられない方でも利用できる
後払いファクタリングは、後払いで購入した商品やサービスを売ることで資金調達する手段であり、借入れにはあたりません。審査が実施されないことが多く、融資を受けられない方でも利用できます。
ただし、業者によっては審査が実施され、利用できない場合もあるのでご注意ください。
通常は信用情報に影響を与えない
後払いファクタリングは借入れにはあたらないため、通常は信用情報に影響を与えません。
借入れをすると、信用情報に契約内容や支払状況などが登録されます。金融機関が審査の際に申込者の信用情報を照会し、問題がないかどうかを確かめる仕組みです。
信用情報に延滞や強制解約、債務整理などの記録が残っていると、金融機関の審査に落ちてしまう可能性が高くなります。
いっぽう、後払いファクタリングは、購入した商品を買い取ってもらう仕組みなので、信用情報には登録されません。ただし、実態で貸金業に該当する恐れがあるため注意が必要です。
業者によっては個人信用情報を照会することもあるでしょう。信用情報照会は半年間、履歴が残ります。他の業者がそれを見たときに買い回りを警戒することになります。
後払いファクタリングのデメリット
後払いファクタリングは、早期に現金化したいときに便利なサービスですが、以下のデメリットもあります。
- 手数料が高い
- 悪質な業者が存在する
手数料が高い
業者によって異なりますが、後払いファクタリングの初回の換金率は最高90%程度です。つまり、利用には10.0%~20.0%程度の手数料がかかります。50.0%程度の高額な手数料がかかる場合もあるため、安易な利用は避けましょう。
なお、借入れの場合は、利息制限法によって上限金利が設けられてり、年20.0%を超えることはありません。
借入金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0% |
10万円~100万円未満 | 年18.0% |
100万円以上 | 年15.0% |
一般的なファクタリングの手数料相場は、2社間ファクタリングが8%~18%程度、3社間ファクタリングが2%~9%程度です。
悪質な業者が存在する
後払いファクタリングは、後払いで購入した商品を買い取ってもらうなどして業者からお金がお支払いされる仕組みです。早期に資金調達できますが、支払日がくれば商品代金を支払う必要があります。
また、高額な手数料(業者から先に受け取ったお金と後日商品代金との差額)を取る悪質な業者も存在します。
必ず利用前に手数料が高額でないか確認してください。高額な手数料や「即日現金化」「金融ブラックOK」「借金ではありません」などの謳い文句には、十分に注意しましょう。
表面上は商品の売買であっても、実態が貸付を業とする場合は貸金業に該当する場合があります。貸金業登録を受けていない場合は違法業者にあたるため、注意が必要です。
後払いファクタリングの利用の流れ
後払いファクタリング(商品転売形式・宣伝報酬形式)を利用する際の一般的な流れは、以下のとおりです。
商品転売形式
- 後払いファクタリング会社に申込む
- 書類を提出する(審査)
- 業者指定の商品を後払いで購入する
- 買取代金を受取る
- 商品代金を支払う
宣伝報酬形式
- 後払いファクタリング会社に申込む
- 書類を提出する(審査)
- 業者指定の商品を購入し、レビューを投稿する
- 報酬を受取る
- 商品代金を支払う
業者によって異なりますが、商品は後払い決済に対応しているスマホアプリやプリペイドカードを利用して後払いで購入します。事前に対応しているカードなどを発行し、利用枠を確認しておきましょう。
なお、後払いファクタリングを利用する際は、一般的に、本人確認書類の提出が必要です。
後払いファクタリングは違法?
後払いファクタリングは違法ではありませんが、なかには手数料が高額な悪質業者も存在します。
金融庁や消費者庁、警視庁などは、「経済的生活が悪化し、多重債務に陥る可能性がある」「個人情報悪用などのトラブルや犯罪被害に巻き込まれる危険性がある」と注意喚起を行っています。
なお、ファクタリングのなかには、勤務先に対して有する賃金債権を売却し、給与日までに手数料が差し引かれた金額を受け取れる「給与ファクタリング」も存在します。給与ファクタリングは前述の後払いファクタリングや一般の事業向けのファクタリングと異なり、貸金業登録を受けなければ事業を行えません。
登録を受けずに給与ファクタリングを提供する業者は、違法業者として罰則を受けることになっています。金融庁は、給与ファクタリングは貸金業に該当するとして、登録を受けていない業者を利用しないよう警鐘を鳴らしています。
後払いファクタリングのサービスを提供する際に貸金業登録の必要はありませんが、今後法整備が進むことも考えられるでしょう。
また、現時点で違法ではありませんが、法整備されていないということはトラブルに巻き込まれる可能性も高いため、慎重な検討が必要です。
あんしんしてファクタリングを申込むなら「AGビジネスサポート」
後払いファクタリングには悪質な業者も多く、高額な手数料を取られる、個人情報が悪用されるなどのリスクがあります。
早期に資金調達したいなら、後払いファクタリングではなく安全なファクタリングサービスの利用を検討しましょう。
一般的なファクタリングは、法律で認められている「債権の売買(債権譲渡)契約」にあたります。国も売掛債権を活用した資金調達の利用を促進しているため、安全に利用できます。
AGビジネスサポートの「売掛債権ファクタリング」は、請求書1枚からお申込みでき、来店不要で最短即日の現金化が可能なファクタリングサービスです。
手数料は2.0%~、アイフルのグループ企業が提供するファクタリングなので、あんしんしてご利用いただけます。また、取引先への開示が不要な2社間ファクタリングにも対応可能です。
はじめての方や不安な方は、お電話でのお問合せもぜひご利用ください。ファクタリングの検討が可能か診断できる「ファクタリング5秒診断」もご活用いただけます。
まとめ
後払い(ツケ払い)ファクタリングとは、後払いで商品やサービスを購入し、それを買い取ってもらうなどの方法で資金調達する方法です。
早期に現金化できる点がメリットですが、法整備されておらず、悪質な業者も多く存在します。高額な手数料を取られる、トラブルや犯罪被害に巻き込まれるリスクがあるため、注意が必要です。
売掛債権を売却して期日前に資金化ができる一般的なファクタリングサービスなら、あんしんして利用できます。AGビジネスサポートとの売掛債権ファクタリングは、請求書1枚から、即日の現金化が可能です。
おすすめ記事
-
-
- 監修者
- 竹下 昌成
-
- プロフィール
- 大家業、TAC講師、竹下FP事務所代表。1971年生まれ。兵庫県西宮市在住。立教大学卒業後、地銀やノンバンク、住宅メーカーFPを経て現職。30歳から大家業をスタート、45歳でFIRE。年間家賃収入3,600万円。得意分野は住宅購入と不動産投資。
- 資格情報
- CFP、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザーほか
- https://mbp-japan.com/hyogo/fp-takeshita/