ファクタリング会社の乗り換えは可能?他社を検討したほうがよいケースや注意点を解説

ファクタリングは、資金調達手段のひとつとして利用されますが、サービスを利用中にほかのファクタリング会社に乗り換えを検討している方もいるのではないでしょうか。
ファクタリング会社の乗り換えにはメリットがありますが、乗り換え時は注意点もあるため、よく理解したうえで検討することが大切です。
本記事では、ファクタリング会社の乗り換えの可否や乗り換えたほうがよいケース、乗り換えする際の注意点などを解説します。
ファクタリング会社の乗り換えは問題ない
ファクタリングとは、利用者が保有している売掛債権(売掛金)をファクタリング会社が買い取るサービスです。法的には債権の売買(債権譲渡)契約となります。
債権に関しては、民法第466条1項で「譲り渡すことができる」旨が明記されており、どのファクタリング会社を選ぶかも利用者の自由です。
つまり、他社への乗り換えは禁止されていないため、ファクタリング会社の乗り換え自体は問題ありません。
ファクタリング会社を乗り換えるメリット
現在利用しているファクタリング会社からほかのファクタリング会社への乗り換えには、いくつかのメリットがあります。以下では、ファクタリング会社を乗り換える主なメリットを紹介します。
メリット➀手数料が低くなる可能性がある
ファクタリングを利用する際は、手数料がかかります。ファクタリングの手数料には、平均的な相場があるものの、法律による規制はないため、ファクタリング会社が自由に設定できます。
そのため、現在の手数料より低い手数料を設定しているファクタリング会社に乗り換えることで、ファクタリングにかかる手数料の節約が可能です。手数料が節約できれば、手元に残る資金も増えるため、乗り換え前より資金繰りが楽になる可能性があるでしょう。
メリット②幅広い金額の売掛金を現金化できる可能性がある
ファクタリング会社によって取扱っている売掛金の金額は異なるため、ファクタリング会社を乗り換えれば、乗り換え前より利用できる売掛金の金額が広がる可能性があります。
たとえば、小規模なファクタリング会社から事業規模の大きいファクタリング会社に乗り換えることで、今まで早期の現金化が難しかった高額な売掛金を現金化できることもあります。
ファクタリング会社の乗り換えを検討したほうがよいケース
現在利用しているファクタリング会社に不満がないにもかかわらず、ほかのファクタリング会社へ乗り換えると、再契約の手間がかかってしまいます。そのため、ファクタリング会社を乗り換えるときは、現状を考慮して検討することが大切です。
以下では、ファクタリング会社の乗り換えを検討してもよいケースを紹介します。
現在のファクタリング手数料が高いと感じている場合
ファクタリング利用時の手数料はファクタリング会社によって異なるため、現在の手数料が高いと感じるようなら乗り換えを検討してもよいかもしれません。
現在利用しているファクタリング会社の手数料が高いのか、低いのか判断できない場合は、相場を目安に考えるとよいでしょう。
ファクタリングには、利用者・ファクタリング会社の間で契約を締結する「2社間ファクタリング」と、利用者・ファクタリング会社・売掛先が関係する「3社間ファクタリング」があります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの手数料の相場は、以下のとおりです。
- 2社間ファクタリング:8%~18%
- 3社間ファクタリング:2%~9%
なお、現状の手数料が相場からかけ離れている場合は、悪質な業者の可能性があるため、乗り換えたほうがよいでしょう。
担当者の対応が気になる場合
担当者が親身に相談に乗ってくれない、対応スピードが遅いなど、現在利用しているファクタリング会社の担当者の対応が悪い場合も、乗り換えを検討してよいかもしれません。
ファクタリングの主な目的は、資金繰りの改善です。そのため、資金繰りの相談にも乗ってくれる担当者がいるファクタリング会社を利用することが理想的です。
債権譲渡登記が必要な場合
2社間ファクタリングでは、債権譲渡登記が必要になるケースがあります。
債権譲渡登記とは、企業が金銭債権を譲渡する際、債務者以外の第三者に対する対抗要件を備えるためのもので、債権を譲ったことおよび譲り受けたことを公的に証明する手続きです。
債権譲渡登記は、二重譲渡の防止や債権の権利者を明確にするために行います。ただし、債権譲渡登記の費用は利用者の負担となり、専門家に依頼しなければならないため、10万円前後の費用がかかります。
ファクタリング会社によっては、債権譲渡登記を行うことなく契約できる場合があり、このようなファクタリング会社に乗り換えれば債権譲渡登記費用を節約できます。
現在債権譲渡登記が義務となっている場合は、債権譲渡登記をせず契約できるファクタリング会社に乗り換えることで、手元に残る資金が増えるため資金繰りも楽になるでしょう。
なお、債権譲渡登記が必要かどうかわからない場合は、担当者に尋ねれば教えてもらえます。
現金化までのスピードが遅い場合
ファクタリングのメリットのひとつは、早期の資金調達が可能なことです。現金化までの期間が短いほど素早い資金調達ができるため、現在利用しているファクタリング会社が現金化に時間がかかるのであれば、乗り換えを検討してもよいでしょう。
売掛金を現金化できるまでの早さは、ファクタリング会社によって異なります。ファクタリングの種類やファクタリング会社によりますが、最短即日での現金化に対応している場合も多いです。
特に、WEB申込が可能なファクタリング会社は、手続きがかんたんかつ、現金化のスピードも早い傾向があるため、乗り換え先を選ぶときの基準にしてもよいかもしれません。
納得できない諸経費がかかる場合
ファクタリングを利用する際は、手数料以外に債権譲渡登記費用、事務手数料、出張費などの諸経費がかかる場合があります。
経費はファクタリング会社によって異なるため、納得できない諸経費があるようなら乗り換えを検討してもよいでしょう。諸経費が減れば手元に残る資金も多くなるため、その分資金繰りも楽になります。
ファクタリング会社を乗り換える際の注意点

ファクタリング会社の乗り換えにはさまざまなメリットがありますが、乗り換える際はいくつかの注意点があります。以下では、ファクタリング会社を乗り換える際の注意点を紹介します。
二重譲渡にならないようにする
ファクタリング会社の乗り換え自体は問題ありませんが、どんな状態でも乗り換えできるわけではありません。
ファクタリング会社の乗り換えができるのは、売掛債権の二重譲渡にならないことが大前提です。二重譲渡とは、同じ売掛債権を複数の相手に譲渡することです。
ファクタリング会社では、審査の時点で二重譲渡になっていないかを慎重に確認しているため、二重譲渡に該当する売掛債権ではそもそも審査に通過できません。
さらに、二重譲渡は不正に資金を得ようとする行為となるため、詐欺罪や横領罪に該当する可能性があります。
なお、「異なる売掛先の売掛金を譲渡できる場合」「同一の売掛先でも異なる売掛金がある場合」など、未払いかつ譲渡されていない売掛金があれば、問題なくファクタリング会社の乗り換えが可能です。
査定で不利になる場合がある
通常、ファクタリングの査定では売掛先の経営状態を重視しますが、ファクタリング会社を頻繁に乗り換えると、「複数社で査定に落ちているかもしれない」と誤解され、査定で不利になる場合があります。
ファクタリング会社の乗り換え自体は問題ありませんが、何社も乗り換えるのはリスクがあることを覚えておきましょう。
信頼できるファクタリング会社を選ぶ
ファクタリング会社のなかには、高額な手数料を取る悪質な業者や、ファクタリング会社を装った違法業者もあります。
そのため、ファクタリング会社の乗り換えを検討する際は、信頼できるファクタリング会社を選ぶことが重要です。
信頼できるファクタリング会社の見分け方には、以下のようなポイントがあります。
- 企業情報を開示している
- 見積書や契約書が明確でわかりやすい
- 業界歴が長く、取引実績が豊富
- 適正なファクタリング協会に加入している
- 担当者がデメリットをしっかりと説明してくれる
企業情報や取引実績などは、ファクタリング会社のホームページで確認できるため、乗り換え先を選ぶ際は、まずホームページを確認し、担当者との相談時点で不審な点がないかを確認するとよいでしょう。
ファクタリングによる資金調達のご相談はAGビジネスサポートへ
AGビジネスサポートの「売掛債権ファクタリング」は、WEBからの手続きに対応しており、来店不要でお申込み可能です。売掛金の買取時は原則、債権譲渡登記が不要で、最短即日での現金化にも対応しています。
買取手数料は取引形態、買取金額によって異なりますが、「2%~」となります※。
AGビジネスサポートは上場企業であるアイフルのグループ企業です。一般社団法人オンライン型ファクタリング協会にも加盟しており、利用者があんしんしてサービスを利用できるように努めています。
赤字経営、債務超過などでも買取の検討をするため、ファクタリングの利用を検討している方は、AGビジネスサポートへご相談ください。
※取引形態、買取金額によって条件が異なります。詳しくは営業担当にお問合せください。
現在のファクタリング会社に不満があるなら他社への乗り換えを検討しよう
ファクタリング会社の乗り換えは禁止されていないため、売掛債権の二重譲渡にならなければ自由に乗り換えても問題ありません。
ファクタリング会社の乗り換えによって、手数料が低くなったり、現金化できる売掛金の幅が広がったりする可能性があるため、現在のファクタリング会社に不満がある場合は他社への乗り換えを検討するのもよいでしょう。
AGビジネスサポートは、来店不要でお申込みが可能で、最短即日での現金化にも対応しています。ファクタリング会社の利用を検討している方は、この機会にAGビジネスサポートへご相談ください。
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- 監修者
- 竹下 昌成
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- プロフィール
- 大家業、TAC講師、竹下FP事務所代表。1971年生まれ。兵庫県西宮市在住。立教大学卒業後、地銀やノンバンク、住宅メーカーFPを経て現職。30歳から大家業をスタート、45歳でFIRE。年間家賃収入3,600万円。得意分野は住宅購入と不動産投資。
- 資格情報
- CFP、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザーほか
- https://mbp-japan.com/hyogo/fp-takeshita/